高校卒業後、友達と2人で暮らすことになった。
いや、暮らさせてもらうことになった。
元々裕福じゃなかった家庭は、離婚を期に、一気に貧しくなった。
結構頭のいい公立学校だったので、
転校するのはやめ、一人暮らしをすることになった。
その時、親身になってくれたのがAだった。
家が金持ちなのに傲慢じゃなく、
いつも相談に乗ってくれたり、たまにご馳走してくれた。
無表情で感情がわかりにくいヤツだけど、面白いヤツだった。
俺は進学希望で、自分で貯めた金で大学に通うつもりだった。
しかし母が病気になり、その金の大半を使うことになった。
奨学金で学校に行くこともできたが、
それよりも働いて金を稼がなきゃだったので、
就職を希望することになったのが、高3の6月。
うちの学校では、進学と就職でやることが分かれてたから、
俺は全く追いつけなかった。
頑張ったが、就職難もあり、
フリーターのまま卒業、アパートを借りて生活することになった。
その時誘ってくれたのがAだった。
Aはいい会社に就職してた。
正直、あの時はイライラしてて、金持ちのイヤミに聞こえた。
でも、Aが無理矢理な感じで一緒に住むことになった。
最初は全く話さなかった。
それでもAは飯を作ってくれたり洗濯してくれた。
ある日。
バイト先の上司に気に入られて、初めて夜の街に行った。
日付が変わる頃、俺はなぜかAのことを思い出し、
上司に謝って帰らせてもらうことにした。
帰らせてもらうことになったのだが、
初めて来た場所に、夜中に1人でいるのは怖かった。
てか、道が全くわからなかった。
途中知らない人に何回か話しかけられて泣きそうになった。
仕方がないからAに電話した。
Aはすぐに電話に出てくれて、場所を行ったら、すぐに迎えに来てくれた。
Aが運転する車の中で、俺は寝てしまっていた。
起きた時にはちゃんと布団にいた。
Aは既に会社に行っていていなかった。
食卓には朝食が用意されて、着替えも出してあった。
まるで女と生活してるみたいだ。
生活したことないってか、付き合ったこともないからわかんないけど。
『ただいま』
バイトから帰ると、AがTシャツにトランクスと、
まるで親父みたいな格好をして、テレビを観ていた。
『おかえり』
『昨日はありがと』
『?』
Aが振り返った気がしたが、無視して洗面所に行った。
服を脱いで、熱を冷ます。
『何顔赤くしてんだよ』鏡を見て思った。
既に沸いていた風呂を手っ取り早く済ませた。
服を着ようとして、失敗に気づいた…、着替えを忘れた。
しょうがない。俺は全裸のまま出た。
『着替え忘れたんだろ?』
『わかってたなら、置いとけよ』
『子供は甘やかすと、いい子に育たないからな』
『誰が子供だよ』
俺は後ろから抱きつくようにしてAを倒そうとしたが、
逆にAに倒されてしまった。全裸のまま組み敷かれる俺。
じっくりと舐めるように俺の体を見るA。
『こんな細い体で俺に勝てると思ってんの?』
昔から筋肉質じゃなかったし、
経済事情で飯なんてたくさん食えなかったし、身長低いし。
それに比べて、Aは腹筋割れてるし、身長高い。
『ほら起きて。飯にしよ』
俺の上から退けるA。俺はすぐに服を着て食卓についた。
今更ながらプロフ。
俺…160*45*18
A…180*70*18
『ごちそうさま』
『ごちそうさま』
Aの料理は、見た目は普通か、それ以下だが、味はよかった。
『はぁ…はぁ…』
Aが寝た後、俺はいつもトイレで自慰に耽る。
当時はまだ自分がゲイだと気づいていなかったから、
たまにAのことを考えては、自分が嫌になっていた。
『なぁ、夜中にトイレでなにしてんの?』
土曜の夜、不意に聞かれてドキリとした。
『わ、わかってんだろ?』
『わかんないから聞いてんだけど』
ニヤニヤしてる。絶対知ってるし。
『男なら誰でもすることだよ』
『ちゃんとした名前を言えよ』
意地悪なヤツ。エロいこと言うの苦手なの知ってるくせに。
『だから…』
『うん』
『オナ、にぃ…』
『よく言えました。ご褒美にやるよ』
渡されたのはAVとオナホとローションだった。
『ずっと一緒なのに、隠れてなんて大変だろ?』
『だけど…』恥ずかしいでしょ。
『俺に見られるのが恥ずかしいのか?』
『誰に見られても恥ずかしいだろ!』
『いいから』
AVを勝手にセットしてスタートするA。
早送りして、エロいシーンから観た。
『ばっかじゃねぇの!』
恥ずかしくて布団にくるまった。慣れてないし、こぉゆぅの。
エロい話するのも苦手だし、まして、そんな行為をするなんて…。
1人でするのは大丈夫だけど、人前…しかもAの前でなんてできないし。
『なあ』低い声で呼ばれた。
『俺もしてんだよ。お前が気付いてないだけで』
『え?』布団から顔を出し、Aを見た。
『お前が寝た後、お前の横でさ』
画面内では、男優が女性の顔に精液をかけてた。
それが何故か俺とAに見えた。Aの精液が俺の顔に…。
恥ずかしくて、再び布団の中に戻った。
『トイレにカメラ設置してたんだよ』
『……』
『お前、俺のこと考えながらシコッてんの?』
『……』
『録画したやつ返して欲しかったから出てこい』
俺は仕方なく出た。
やっぱ画面は直視できない。
Aは珍しくニヤニヤ。
『ここに来い』Aは自分の太ももを叩く。
俺は言われた通り、胡座をかいているAの太ももの上に座った。
頭が、だいたいAと同じ高さになった。
『いい匂いだな』
『ばか…』嫌な気はしなかった。不意に、Aの手が体に触れた。
服の裾から中に入ってきて、脇腹を撫で、薄い腹を長い指が這う。
『くすぐったぃ』
俺の言葉を無視して手は上へ行き、胸の突起に辿り着いた。
『男でも感じるらしいよ』グリグリ。
『んッ…』変な感覚が体を走った。
声が漏れそうになる。くすぐったいとは違うような感覚。
緩急をつけた刺激に俺は耐えきれず、『あッ』と声を出してしまった。
初めての快感に、既に勃起して、テントを張っていた。
首筋に舌を這わされ、俺は我慢できずに、『あっあぁっ』と喘いでいた。
手は徐々に下降し、俺のテントを優しく撫でる。
『見せて』
『ぅ…ん』
何故か嫌じゃなかった。恥ずかしかったけど、俺は脱いだ。
13cmの半剥けチンコが現れた。初めて自分から秘部を晒した。
『ヌルヌルだな』うやうやしい手つきで俺のモノを撫でる。
『もっとヌルヌルにしてやるよ』
Aはローションを持ち、キャップを開けた。
そして、それをチンコに垂らした。
『んッ』ヒヤリとした。
『どうだ?』ぐちゅぐちゅと音がエロい。
『うう……』
『そんな声出されたら我慢できなくなるわ』
『ぇ?』
右手はチンコを左手はその下の下…アナルに行っていた。
『足曲げて』
俺はAに寄りかかってM字開脚で座るような格好になった。
ローションを追加し、チンコもアナルもヌルヌル。
下に垂れたのは床やAの足を汚してた。
長くてゴツゴツした指が中に入ってくる。
『ん…』違和感に体が強張る。
『おまえって、M?』
『知らねぇ、よ…』
『俺、Sなんだよね』
『だから?』
『…なんだろな』
一気に指が入ってきた。前も亀頭を責められる。
『ちょっ、やめっ』
『うっせぇよ』
指が抜かれた。安心した途端に2本の指が入ってきた。
『痛いッ』
『大丈夫。慣れるから』指を抜かれ横にされる。
そして、正常位でするみたいに自分で足を持たされた。
またチンコとアナルを攻められる。でも、今度は扱いてくれてる。
指は3本に増えてキツかったけど、慣れれば平気になった。
『いきそ…』
初めてだった俺は、すぐにイキそうになった。
それから5秒もせずにイッた。
精液は飛び、俺の胸や頬にまで飛んだ。
Aは自分の手を舐め、俺のチンコを舐め…俺の精液を舐めていた。
『お前の精子うまいよ』
『はぁ…はぁ…』
『俺もイキたい』
Aが下を脱いだ。
俺よりも大きいけど、スゲェデカい訳じゃない…。
15cmぐらいのモノが現れた。
Aはローションを塗ると、一気に入れてきた。
『いつッ』痛い。でも、変な感じ。
男に抱かれてるのに嫌じゃない。
『中キツくて…すぐイキそ…』
『イイよッ、出して…っ』
『あッ、イクッ!』中に放たれた精子。
『はぁ…、好きだ』
『今言うセリフかよ』
じっとり湿った体。それが心地よかった。
それから俺らは付き合うようになった。
(おわり)
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